ペンギンの話

ペンギンのことをつらつら書いていきます。

海遊館

施設の概要

海遊館は、大阪市天保山にある世界最大級の水族館です。現代の水族館では強度の高いアクリルガラスを使用した大型水槽が定番ですが、そのはしりとなった水族館でもあります。建物の中央に設置された水量5400立方mの「太平洋」水槽には世界最大の魚類であるジンベエザメが飼育され、沖縄美ら海水族館のリニューアル以前はジンベエザメといえば海遊館というイメージがありました。アカハナグマやショウジョウトキなど、水族館としては珍しい動物もみることができます。

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かつて「アリューシャン列島」で飼育されていたラッコ

飼育動物の繁殖にも力を入れており、日本で初めてのツメバゲリの繁殖など、さまざまな実績を作っています。また、バイオロギングによるジンベエザメの回遊経路調査や大阪湾に生息するスナメリの調査など、研究活動にも力を入れています。

環太平洋火山帯(リング・オブ・ファイア)の活動が周辺の環境に影響を与え、多様な生態系=環太平洋生命帯(リング・オブ・ライフ)を形成したという経緯に基づき、「環境・生き物の繋がりを表現する」ことをが海遊館のコンセプトです(名前も、回遊にかかってる)。それを体現するように、館内は、中心に据えられた太平洋水槽の周りをぐるぐるまわりながら、日本の海、アリューシャン列島、モントレー湾パナマ湾、エクアドル熱帯雨林南極大陸、タスマン海、グレートバリアリーフ……と各地の海を巡っていくように構成されています。

ペンギン

ペンギンは4種、「南極大陸」の水槽にオウサマペンギン、ジェンツーペンギン、アデリーペンギンが、「フォークランド諸島」の水槽にミナミイワトビペンギンが展示されています。

オウサマペンギン

オウサマペンギン

アデリーペンギン

アデリーペンギン

ジェンツーペンギン

ジェンツーペンギン

ミナミイワトビペンギン

ミナミイワトビペンギン

ペンギンについても保全活動に力を入れており、人工授精によるミナミイワトビペンギンの繁殖に成功するなど、成果を上げています。

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親よりも大きく育つオウサマペンギンの雛もよくみられる

海遊館はコンセプト、世界観が緻密に作り上げられた大型水族館であり、まるで世界の海を本当に旅しているかのような気分を味わえる施設です。ぜひ訪れてみてください。

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ペンギンの「戸籍」の話

日本はペンギン飼育大国で、日本の水族館や動物園では、全19種のペンギンのうち12種までを見ることができます。とくにフンボルトペンギンの飼育個体数は世界一で、世界中で飼われているフンボルトペンギンの4分の1が日本にいるといわれています。

そのため、日本にいると「ありふれている」と感じてしまうペンギンですが、実際には、多くの種が絶滅の危機に晒されています。人間の活動圏と生息地が重なるフンボルトペンギンなどの温帯性のペンギンはとくにその恐れが強く、人間の活動による撹乱の少ない南極、亜南極に生息するペンギンたちも、気候変動の影響を少なからず受けています。

動物園・水族館では、このように絶滅の危機に晒されている動物種を保護するための活動が行われています。その中心となるのが、飼育下の動物たちの繁殖計画です。

人間の活動により生息地が破壊されてしまった動物たちは、残されたわずかな生息地に異常があれば、それだけで絶滅してしまうかもしれません。そうなった場合にも、飼育下で生き残っている動物がいれば、人の手で生息地を再生させ、そこへ戻すことで、元の生態系を蘇らせるチャンスが生まれます(実際には、とても難しいことではあるのですが)。

しかし、飼育下の限られた数の動物たちを「そうなったとき」に備えて維持していくためには、計画的に繁殖させていくことが必要です。人間と同じように、動物も、血縁の深い個体同士で繁殖をしていると、病気などの弊害が現れ、子孫を繋いでいくことができなくなってしまいます。個体群を維持していくためには、なるべく血縁の遠い個体同士で繁殖させ、遺伝的な多様性を確保していかなくてはなりません。そこで、多くの動物園・水族館が加盟する日本動物園水族館協会では、とくに保存が必要と考えられる11のグループ、150の種について、「戸籍」を作り、計画的な繁殖のための血統管理を行っています。

日本で飼育されているペンギンたちのほとんども、この150種のなかに含まれ、「戸籍」が作られています。この「戸籍」に基づき、繁殖のために、どの個体を他の施設へ婿・嫁に出すか、などの判断が行われているのです。

動物たちの「戸籍」は、レッサーパンダであれば静岡市立日本平動物園、コアラであれば名古屋市東山動植物園というように、種ごとに特定の動物園や水族館が管理を担当しています。管理を担当する動物園・水族館を、その種の「種別調整者」と呼びます。

ペンギン各種の種別調整者は、以下の通り。

コウテイペンギンについては、現時点では種別調整者は設けられていません。南極大陸に生息するため人間の活動の影響が少なく、絶滅の恐れが比較的小さいこと、国内ではアドベンチャーワールド名古屋港水族館の2施設でしか飼育されておらず、全国的な管理が不要であること(名古屋港水族館の個体はアドベンチャーワールドから譲渡されたもの)などが理由ではないかと思われます。

このような血統管理の取り組みは、種の保存はもちろんのこと、日本の動物園や水族館で多様な動物たちを観られ、自然環境について学ぶことのできる環境をいつまでも保っていくためにも大切なものです。

私たちが動物園や水族館で楽しい時間を過ごすことができるのは、スタッフの方々のこのような努力があるからといえます。動物園や水族館へ足を運ばれた際には、そのことにも少しだけ、思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。

葛西臨海水族園

施設の概要

葛西臨海水族園は、東京都江戸川区、JR京葉線葛西臨海公園駅からすぐにある水族館です。都内では最大規模の水族館で、47の水槽に、約650種の生物が展示されています。(南極も含めて)飼育員が生息地に出向いて調査・採集を行う、ボランティアではない展示解説員が常駐するなど、研究・教育活動にも力を入れている水族館です。

館内は外洋性のサメやカツオ類などを展示する「大洋の航海者」、世界各地の沿岸性の生物を展示する「世界の海」、「深海の生物」、南極の生物を展示する「南極の海」、潮間帯の生物を展示する「渚の生物」、4種のペンギンを展示する「ペンギンの生態」、伊豆諸島を含む東京都沿岸の生物を展示する「東京の海」、エトピリカウミガラスを展示する「海鳥の生態」に分かれ、さまざまな生態系のなかで暮らす生物を観察することができます。

展示の目玉は、なんといっても巨大なドーナツ水槽の中を泳ぎ回るクロマグロたちでしょう。2014年に、突然の大量死によって壊滅状態となりましたが、現在では元のように、元気に泳ぎ回るクロマグロの姿を見ることができます。餌やりの時間に、水槽上部から投入される餌に向かって魚雷のように突進していく姿は迫力満点です。水槽の前には「アクアシアター」と名付けられた観覧席が設けられているので、座ってゆっくり観察することができます。

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ドーナツ水槽を悠々と泳ぐクロマグロ

 また、南極の生物展示も、国内ではなかなかみることができない貴重なものでしょう。世界初のジャノメコモリウオの展示、飼育下での産卵に成功するなど、力の入っている展示です。

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南極に生息するシャルコーズドラゴンフィッシュ

ペンギン

さて、肝心のペンギン展示ですが、こちらもかなり充実したもの。まず、飼育施設の規模は、国内では最大級を誇ります。陸場も水場もたっぷりとスペースが設けられ、ペンギンたちが群れでのびのびと暮らせるようになっているのです。

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国内最大級のペンギン展示施設

飼育されている種も関東圏では多めで、フンボルトペンギン、コガタペンギン、オウサマペンギン、ミナミイワトビペンギンの4種。屋内展示設備がないため、春から夏にかけては暑さに弱いミナミイワトビペンギンとオウサマペンギンは展示休止となってしまいますが、秋から冬にかけてはすべてのペンギンを観察することができます。

 

フンボルトペンギン

フンボルトペンギン

コガタペンギン

コガタペンギン

ミナミイワトビペンギン

ミナミイワトビペンギン

オウサマペンギン

オウサマペンギン

このうち、コガタペンギンは飼育施設も少なく、関東圏ではほかに飼育している施設がないため、必見といえます。

また、冬季限定とはいえ、オウサマペンギンをガラス越しでなく観察できる点も、関東では貴重かもしれません。1年中冷房室に入っていて、ガラス越しでしか観察できない施設も多いですから、綺麗な写真を撮りたいような場合には(少しペンギンとの距離が遠いですが)ありがたいものです。

ミナミイワトビペンギンを20羽を超える数で飼育・展示している点も魅力です。ほとんどのペンギンは集団性なので群れでいる姿こそ「ペンギンらしい」。群れのサイズが大きいと、それだけで「ペンギンを見ているなぁ」という気持ちになるのですが、ここまで大きな群れをみせてくれるのは、関東ではここだけです。

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このような群れでミナミイワトビペンギンを観察できる施設は貴重。

そしてなんといってもフンボルトペンギンの多さ! 餌やりの時間に、フンボルトペンギンの大群が餌めがけて殺到する様子は、クロマグロに勝るとも劣らない迫力です。

 

 

youtu.be

もちろん、ただたくさんいるというだけではなく、葛西臨海水族園は種の保存のための活動にも力を入れています。ミナミイワトビペンギンについては自然繁殖が順調に行われているだけなく、大阪・海遊館の人工授精の研究に協力するなど、さまざまな取り組みを行なっています。

このように、葛西臨海水族園のペンギン展示は、質・量ともにとても充実しているのです。

公立水族館でありながら、おしゃれなペンギングッズがたくさん売られているところも魅力のひとつかもしれません。

 

イルカなど海獣類を飼育せず、したがってショーも行わないことから地味な印象を受けてしまいがちですが、一押しの水族館のひとつです。

www.tokyo-zoo.net

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仙台うみの杜水族館

施設の概要

仙台うみの杜水族館は、仙台市、JR仙石線中野栄駅から、シャトルバスで10分ほどの高砂中央公園内にある大型の水族館です。東北の太平洋岸でみられる生物相を中心に、約300種類5万点の生物を展示しています。

館内は、三陸海岸の生物を展示する「日本の海」、オセアニア、ヨーロッパ、アジア、アメリカと地域ごとに世界の生物を展示する「世界の海」、海獣やビーバーなどを展示する「海獣ひろば」に分かれ、さらにイルカショーを行う「うみの杜スタジアム」が併設されています。屋外には磯場を再現し、実際に中に入ってホヤやヒトデなどを触ることができる「うみの杜ビーチ」やニホンリス、淡水魚を展示するエリアもあります。

まず注目は、入場してすぐに設置されている大水槽「いのちきらめくうみ」でしょうか。屋根がなく自然光を取り入れる作りになっていて、自然に近い状態でシュモクザメなど三陸の海にすむたくさんの生物を観察することができます。天気のよい日に、降り注ぐ太陽光のなかを泳ぎ回る魚たちの姿は息をのむほどの美しさです。2017年10月には傷ついたスナメリが保護され、この大水槽で展示されるようになりました。

いのちきらめくうみ

大水槽「いのちきらめくうみ」

スナメリ

保護されたスナメリ

また、「日本の海」のヨシキリザメ展示も必見です。うみの杜水族館では、飼育が難しいとされるこのサメ(気仙沼港で水揚げされるサメの中心で、フカヒレとして利用されるサメの代表種)の長期飼育に挑戦を続けており(執筆時点の記録は252日で世界最長)、飼育技術の確立に取り組んでいます。生きているヨシキリザメは、ほかの施設ではなかなかみることができません。

ヨシキリザメ

長期飼育に挑戦中のヨシキリザメ

「世界の海」での注目は、まずツメナシカワウソでしょうか。コツメカワウソに近い種類のカワウソなのですが、でかい。多くの動物園・水族館で飼育されているコツメカワウソやユーラシアカワウソのサイズ感に慣れていると、多分、見た瞬間にまず笑うと思います。それぐらい、意表をついてでかい。ぜひ笑って欲しいと私は思います。

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巨大なツメナシカワウソ

それから、メガネカイマン 。バブル期にペットとして大量に輸入されたワニですが、動物園や水族館での飼育は意外と少なく、なかでもここの個体は国内最高齢。ほとんど動かなくて置き物と勘違いされるくらいですが、見ておいて損はないでしょう。

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国内最高齢のメガネカイマン

そのほか、この水族館で特徴的なのは、深海生物の展示コーナーでしょうか。ここでは、生物ライターで『深海魚のレシピ〜釣って、拾って、食べてみた』の著者である平坂寛さんがいろいろな深海魚(世界一ブサイクな魚と言われるブロブフィッシュなど)を調理して食べてみる動画が常設でかけられています。「尖った竹島水族館」といいますか、なんとも攻めた展示ですが、包丁を入れて明らかになる不思議な感触の身が深海適応の表れであることがわかったりして、思いのほか勉強にもなるおもしろい展示です。

もちろん、大型水族館の例にもれず保全活動や研究にも力を入れており、「うみの杜ラボ」では、東北地方に生息する希少な魚類や両生類の域外保全活動や情報発信を行なっています。

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希少なトウホクサンショウウオの域外保全にも取り組んでいる

ペンギン

ペンギンの展示にも、この水族館は力を入れています。展示種数8種類は和歌山のアドベンチャーワールドと並び、全国で2番目の多さです(1位は長崎ペンギン水族館の10種)。来園者の頭上を通るようにペンギンの通路が設けられていたり、プールの水深を4mと深くし、ペンギンがより自在に泳ぎ回る様子を観察できるようにしたりと、展示方法にも工夫が凝らされています。

展示されているペンギンは、「オーストラリアの海」にコガタペンギン、「海獣ひろば」にジェンツーペンギン、ミナミイワトビペンギン、マカロニペンギン、オウサマペンギン、フンボルトペンギン、ケープペンギン、マゼランペンギンの7種、計8種が飼育されています。このうちコガタペンギンとマカロニペンギンは飼育している水族館が少なく、一見の価値があるでしょう。姿のよく似たケープペンギン、フンボルトペンギン、マゼランペンギンの3種が同じプールで飼育されているので、見分けられるかどうか力試しもできそうです。

※現在マゼランペンギンは繁殖計画のため八景島シーパラダイスへ移動しています。

コガタペンギン

コガタペンギン

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ジェンツーペンギン

マカロニペンギン

マカロニペンギン

ミナミイワトビペンギン

ミナミイワトビペンギン

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オウサマペンギン

ケープペンギン

ケープペンギン

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フンボルトペンギン

マゼランペンギン

マゼランペンギン

フンボルトペンギン

来園者の頭上を歩くフンボルトペンギン

オウサマペンギン、ジェンツーペンギン、ミナミイワトビペンギンは、夏の間はガラス張りの冷房室の中で展示されていますが、冬になると、フンボルトペンギンなどのいる屋外展示場に出てきます。

冬の間は「ウィンターペンギンパレード」と題して、観覧通路をペンギンがお散歩するイベントが開かれ、間近で彼らの姿をみることができます。また、1日1回、ペンギンの展示場へ入ってガイドをしてもらえるペンギンツアー(有料)も開催され、本物の羽根や卵に触ったりすることもできる、ペンギン要素の充実した施設となっています。

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ウィンターパレードで観覧通路を走るジェンツーペンギン

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パレード期間中は通路内に雪の山が設置され、雪で遊ぶペンギンを見ることができる

 

仙台うみの杜水族館は、見所が多く美しい展示が多く、いつまでもいられる水族館です。東北へお出かけの際はぜひ足を伸ばしてみてください。

関連リンク

www.uminomori.jp

twitter.com

www.facebook.com

深海魚の調理動画を担当しているライター平坂寛さんのブログ

hiroshi-hirasaka.com

しながわ水族館

施設の概要

しながわ水族館は、東京都品川区、京浜急行大森海岸駅にほど近いしながわ区民公園内にある水族館です。

館内は大きく、1階の海面フロアと地下1回の海底フロアに分かれます。海面フロアでは東京湾の生態系を扱っており、湾に注ぐ川に生息する淡水生物から、干潟、太平洋に繋がる海に住む生物までが展示されています。海底フロアではおよそ60種900点の生物を展示したトンネル水槽を中心に、世界の海の生物が展示されています。水量180tの水槽に大きなシロワニが悠々と泳ぐシャークホールや、2階建で水中、水上の全方位からアザラシを観察できるアザラシ館など、迫力のある展示を見ることができます。

トンネル水槽では、トンネル内から生物を見るだけでなく、水槽内に設置された「カメら君」というロボット(?)を操作して、搭載されたビデオカメラで水槽内の生き物を観察できる「カメら君の水中散歩」を楽しめます。自分で好きな生物を追いかけることができるというのは、なかなか珍しいものです。

ペンギン

ペンギンの仲間では、マゼランペンギンをみることができます。

マゼランペンギン

マゼランペンギン

しながわ水族館は、よく間違えられるマクセルアクアパーク品川に比べると地味な印象を持たれがちですが、「カメら君の水中散歩」など、子どもが楽しめそうな要素も多く、子ども連れの方などにはとくにおすすめしたい施設です。

関連リンク

www.aquarium.gr.jp

www.youtube.com

www.facebook.com



千葉市動物公園

施設の概要

千葉市動物公園は、千葉市若葉区千葉都市モノレール沿線にある動物園です。

園内はモンキーゾーン、小動物ゾーン、鳥類・水系ゾーン、草原ゾーン、こども動物園、ふれあい動物の里に分かれ、およそ150種の動物を展示しています。とくに霊長類の飼育、繁殖に力を入れており、実績が評価されています。

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クロミミマーモセットなど、小型霊長類の繁殖実績に優れている

注目の飼育動物は、なんといってもニシゴリラのモンタです。今でこそ東山動植物園のシャバーニにお株を奪われていますが、彼はそれ以前から類人猿ファンの間ではイケメンとして有名で、元祖イケメンゴリラともいえる存在なのです。

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元祖イケメンゴリラのモンタ

なお、もう1頭の雌のローラも美ゴリラとしてファンがついていたりします。

また、二本足で立ち上がる姿が人気を集めたレッサーパンダ風太も、15歳(執筆時)となりましたが頑張っています。もう立ち上がる姿を見ることはなくなりましたが、とくに暖かい日などは、まだまだ軽快な動きを見せてくれています。

風太

二本足で立つ姿で一世を風靡したレッサーパンダ風太

種のレベルでいえば、「動かない鳥」として有名なハシビロコウを飼育している貴重な施設でもあります。

ハシビロコウ

ハシビロコウ

屋内展示施設である動物科学館内のフタユビナマケモノの展示もなかなかオススメです。3階くらいの高さまで吹き抜けの大きな温室に2頭が半放し飼いにされているのですが、温室の天井まで届くような木々の茂みに隠れているので、まあ見つからないこと。1度見つけても、目をそらすと、「あれ、どこにいたっけ?」と見失ってしまいます。森の中でのナマケモノの擬態能力の真髄を味わうことができるでしょう(14時半過ぎに降らせるスコールの後の餌の時間には動き出すので、しっかり見たい方はその時間に行くのがオススメです)。

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温室で放し飼いにされているフタユビナマケモノ

飼育されているアジアゾウの亜種が、一般的なインドゾウではなく、セイロンゾウであることも注目です。セイロンゾウは、国内では5施設でしか見ることができません。ターゲットトレーニング(健康管理などに必要な動作を教える訓練)の公開練習なども行なっているので、見にいってみるとよいでしょう。

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日本では珍しいセイロンゾウ

ペンギン

そんな千葉市動物公園では、こども動物園でフンボルトペンギンを、鳥類・水系ゾーンでケープペンギンを見ることができます(過去にはオウサマペンギンが飼育されていましたが、2014年に亡くなってしまいました)。

こども動物園で飼育されているフンボルトペンギンのなかには、2018年現在で35歳になる個体が飼育されており(通常の寿命は20数年程度)、国内のフンボルトペンギンで最高齢とされています。

ケープペンギン

ケープペンギン

フンボルトペンギン

フンボルトペンギン

国内最高齢のフンボルトペンギン

国内最高齢のフンボルトペンギン

夕方の餌の時間には飼育員さんが解説をしてくれ、最高齢の個体がどの子かもきちんと教えてくれるので、注目してみてください(お気に入りの場所があって、だいたいいつもそこにいます)。

 

千葉市動物公園はそれほど規模の大きな施設ではありませんが、貴重な動物たちを見ることのできる動物園です。園内には広場や芝生が豊富にあり、とくに桜の咲く季節などは、ピクニック気分も味わうことができるので、ぜひ訪れてみてください。

関連リンク

www.city.chiba.jp

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鴨川シーワールドのペンギン

鴨川シーワールドは、千葉県鴨川市にある水族館です。サーファーのメッカともなっている外房の雄大な海原とともに、海の生き物たちを観察することができます。

特筆すべきは、海獣の展示の多さ。多種のイルカにアザラシ、カリフォルニアアシカ、オットセイ、トド、セイウチなど、様々な種類の動物をみることができます。名古屋港水族館と並んで、日本の水族館では珍しいシャチを見ることのできる水族館でもあります。シロイルカ、そのほかのイルカ、シャチ、アシカのために専用の「スタジアム」が設けられ、高度なショーも堪能できます。イルカの人工授精の研究なども行われている、種の保存にも熱心な施設です。

そんな鴨川シーワールドで出会えるペンギンは4種類。屋内の「ポーラーアドベンチャー」にオウサマペンギン、ジェンツーペンギン、ミナミイワトビペンギンの3種が、屋外の「ペンギンの海」にフンボルトペンギンが展示されています。

フンボルトペンギンだけ展示場所が異なるので、見落とさないように注意です。

ジェンツーペンギン

ジェンツーペンギン

オウサマペンギン

オウサマペンギン

ミナミイワトビペンギン

ミナミイワトビペンギン

フンボルトペンギン

フンボルトペンギン



www.kamogawa-seaworld.jp

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