ペンギンの話

ペンギンのことをつらつら書いていきます。

けものフレンズの物量の話

このブログでは、けものフレンズの各作品に登場するフレンズの原作動物を展示している動物園・水族館をまとめる記事を作成したことがある。

 

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掲載している写真はいずれも私が自分で撮影したもので、写真を揃えるためにあちこちの動物園・水族館に足を運んでいた。

その作業のなかで印象的だったのは、上野動物園東山動植物園のような大きな施設であっても、単独で登場動物をコンプリートできる施設は存在しなかった、ということである。「けものフレンズ」に登場する動物の物量は、各施設のコレクションを凌駕していたのである。

この物量が、けものフレンズの手柄のひとつなのだろうな、と私は思う。

もし、けものフレンズに登場するフレンズの多様性が上野動物園のコレクションのなかに収まってしまう程度のものだったら、原作動物を見たいファンは上野動物園に行けばいい、ということになってしまう。ファンが上野動物園にしか行かなかったら、「動物園全体を盛り立てる」目的は達成できない。上野動物園でもカバーしきれないほどいろいろなフレンズが出てくるからこそ、私のようなファンはその原作動物を求めてあちこちの施設へ出かけることになり、結果いろいろな施設の収益に寄与することになるのだ。

また、できあがった記事を見てみれば、結果として、国内のほとんどの動物園・水族館が、リストのどこかに掲載されることとなっている。ほとんどどこの動物園でも、「けものフレンズに登場したあの動物を展示している」ことを理由にファンを呼び込める状態になっている。希少種に限らず普通種までたくさんのフレンズが登場した結果、このような状態になっているわけで、やはり圧倒的な物量が、動物園の後押しにつながっているのである。

今年の6月に開催されたけものフレンズプロジェクトのコンセプトデザイン展「けものフレンズわーるど」では、コンセプトデザインを担当する吉崎観音氏からアニメ『けものフレンズ2』の製作陣へ、「モデルを使いまわしても構わないので、できるだけたくさんのフレンズを登場させてほしい」という要望があったことが明かされている。

一見「質より量」ともとれるようなこの指示について、「グッズの種類を増やして金儲けしたいからでは」などと邪推する向きもあったようである。けれど、上記のようなことを考えれば、そして、「動物園に、動物に関心を持ってもらう」というプロジェクトの目的からすれば、実にまっとうな要求だろうと私は思った。だって、フレンズの数が増えれば増えるほど、その原作動物を見るために「行かなきゃ行けない」動物園の数は増えていくだろうし、「うちにもけものフレンズに出た動物がいますよ」と言える動物園の数も増えていくだろうからだ。けものフレンズにおいて、登場するフレンズの数は多ければ多いほど望ましいのだ。サーバルだけでは、サーバルを展示していない動物園の力にはなれない。カラカルはそもそも数が少ない。群れとしての強さ必要だ。

もうすぐ配信開始予定の新作ゲーム「けものフレンズ3」ではこれまでとは違うフレンズたちにスポットが当たっているし、どうぶつビスケッツ、PPPではないフレンスが重要な役どころについているように見える。この作品でもどんどん人気フレンズ=人気動物を生み出して、動物園を盛り立てていってほしいなぁと思う。