ペンギンの話

ペンギンのことをつらつら書いていきます。

動物園のためにできること。川端裕人・本田公夫著『動物園から未来を変える』

川端裕人・本田公夫著『動物園から未来を変える ニューヨーク・ブロンクス動物園の展示デザイン』(亜紀書房)を読む。

『動物園にできること』『ペンギン、日本人に出会う』といった著書を持ち、動物園・水族館に造詣の深い作家である川端裕人さんが、アメリカ合衆国ニューヨーク市にあるブロンクス動物園で展示グラフィックアーツ部門のスタジオマネージャーを務める本田公夫さんを訪ね、園内を歩きながら行ったインタビューに基づいて、21世紀の動物園にできることはなんなのかを模索した本である。

舞台となるブロンクス動物園は、1899年の開園以来、世界の最先端を走り続けてきた動物園だ。ランドスケープイマージョンの手法を取り入れ、アフリカの熱帯雨林をそのまま持ってきたかのような設計で世間の度肝を抜いたゴリラ展示施設「コンゴ」など、先進的な展示をいくつも作り出してきた。マダガスカルの野生動物を守るための国際的なコンソーシアムであるマダガスカル動植物グループの設立において中心的や役割を果たすなど、「動物園は種の保存や生息地の保全にかかわるべきだ」という流れを創り出した動物園のひとつでもある。日本の動物園関係者も、ニューヨークを訪れた際には必ずと言っていいほど「ブロンクス詣で」をするくらいで、動物園好きにとっては「聖地」とさえ言える場所である。

本田公夫さんは、そんなブロンクス動物園の展示グラフィックアーツ部門で20年あまりに渡って働いてきた。展示グラフィックアーツ部門とは、来園者に動物をどのように見せるのかを考え、展示をデザインする部署だ。来園者にどのようなメッセージを伝え、どのような体験をしてもらうのか。そのためには、展示場をどう設計し、ビューポイントをどこに設け、解説パネルをどう配置すればいいか。それらを考え、動物園の「インターフェース」をデザインするのが主な業務である。いわば動物園の「世界観」を作り上げる仕事だ。飼育部門、研究部門と並んで、動物を「見せる」場所である動物園の根幹を担う部門と言える(残念ながら、日本の動物園にはまず存在しないけれど)。世界最高峰の動物園でそれを担っている本田さんは、動物を「見せる」ことにおいて少なくとも日本人の中ではもっとも広い視野を持った人物である。

本書では、ブロンクス動物園の中心的な展示について、本田さんの目を通してその特徴や意義、そして限界が説明される。その上で、「動物園は、来園者にどのようなメッセージを伝えることができるのか。来園者の意識に、どのような影響を与えることができるのか、あるいは与えるべきなのか」について、本田さんの思いが語られる。

その内容は、すべてが刺激的だった。

私はまず、「コンゴ」や「マダガスカル!」のような展示が紹介される部分を読むだけで衝撃を受けた。

たとえば「コンゴ」ではアフリカの熱帯雨林の様々な展示を見た後、主役となるゴリラが登場する前に、「保全シアター」というホールで映像作品を視聴する流れになっているという。ディズニーランドのホーンテッドマンションで、ライドに乗る前にホールでだまし絵による演出を見る、あのイメージだ。視聴する映像作品は、熱帯雨林にいる野生のゴリラについてのドキュメンタリー。ここまでなら、よくある演出といえるかもしれない。すごいのはここからで、映像作品が終わった直後、スクリーンの左右にあるカーテンが開いて、何もないと思っていたその向こうが、ゴリラの展示場であったことが明かされる。ランドスケープイマージョンの技術を駆使しているから、展示場は実際の生息地のよう。まるで、今まで映し出されていたアフリカの熱帯雨林の映像の中にワープしてしまったかのように、本物のゴリラが目の前に現れるというのだ。

文章を読んでいるだけで、震えるような演出である。日本の動物園の飼育員さんが、手書きのポップで頑張っているときに、海の向こうではそれをやっちゃうのかよ、とめまいがするほどだ。もちろん、日本とアメリカとでは社会的な背景も国民が動物園に求めているものも違うから、単純に優劣をつけることはできないけれど、文字通り世界の広がるような刺激である。

そんな風に文句のつけようのなさそうな(聴き手である川端さんも純粋に感動していたりする)展示について、しかし、本田さんは、「ここは納得がいっていない」「ここはもっとよくしたい」と次々にダメ出しをする。

同じく「コンゴ」を例にとれば、「保全シアター」の前にある「保全ショーケース」(アフリカの熱帯雨林とゴリラが直面している危機と、それに対して動物園が取り組んでいること、人間にできることを紹介するエリア)には中央に「伐採されようよしてる巨木」の精巧な模型がそびえている。そこまでの通路で熱帯雨林の直面する深刻な状況について知らされてきた来園者に大きなインパクトを与える視覚効果抜群の展示だが、本田さんは「問題がある」と指摘する。

この木が真ん中にあるのは、要するにシンボルとしてはわかるんですけど、来園者は、木の右側か左側かどっちを通るかをまず選択しなきゃいけないんですね。そうするとせっかくここで保護・保全の解決策を提示したいのに、ちゃんと集中して見てもらえないっていうジレンマがあって。

完璧に見えるものをさらに向上させるために常に考え続けているその姿勢には、敬服せざるを得ない。

こんな風に妥協を許さないのは「動物園が提供しうるもの」について、本田さんがより長い射程で考えているからだ。

 

飼育下で繁殖したものを野生に戻すのは夢物語に近いという現実に目覚めた時、動物園という施設の存在意義は、何よりも都市生活者にとっての野生動物の世界、自然界への“窓”を提供することにあるのではないでしょうか。そんな議論は前からあったのですが、2005年あたりから、当時のWCS(引用者注:ブロンクス動物園を含む4つの動物園・水族館を運営する上部組織)の会長が“保全への門口(gateway to conservation)”という言い方を始めました。つまり、“窓”を超えて“門口”なんです。僕たちが見据えているものは。

 

さらに僕は、自然体験への門口だと思っています。動物の飼育を否定したり、動物に人間と同様の基本的権利を与えようとする人たちは、自然のプロセスというものを知らない完全な都市生活者で、自然というものを実態から離れたファンタジーとして見ていると思います。“自然欠乏症候群”というやつです。だったら、動物園や水族館は、都市生活者が感覚的・身体的に自然に触れることができる体験を提供しなければならないんじゃないでしょうか。

そのように考えて、草の根にとどまらず、ディズニーランドのアトラクションをひとつ作るような勢いで実際に手を動かしている(繰り返すが、本田さんはブロンクス動物園の展示を担う責任者だ)人がいるということには、感嘆するしかない。同時に、本田さんの描く未来が現実になったときのことを考えて、ワクワクしてしまう。

動物園の好きな人なら、きっと、同じ思いを感じてくれるのではないか、と思う。

これだけでも、十二分に読む価値のある内容だけれど、本書にはまだ先がある。

本書は主にブロンクス動物園について語られた本だけれども、最終章では、日本の動物園のこれからについても触れられている。アメリカとは大きく状況の異なる日本の動物園が持つ強みは何なのか、その強みを活かして、これからどのように発展していけるのかが語られているのだ。学生時代に東京動物園ボランティアーズでの活動に明け暮れ、日米どちらの視点からも眺めることができる本田さん、そして長い間、日米双方の動物園を取材し続けてきた川端さんの語るそれらの内容には説得力がある。

多くが自治体経営であるため組織としての力が弱く、一部の「スーパー飼育員」の献身に頼るしかない日本の動物園にできることとして、本田さんはこう語る。

誰かが壁を破ってこんなことができるんだと示してやれあ、まずは熱心な市民が気づきますし、自治体に要望を出していくこともできます。だから、そういう意味で、やっぱり希望は、現場の若い人たちです。若者たちが新しい知見をどんどん取り入れるのを上の世代や管理職がサポートできる体制を作るべきです。さらにそれを、ソーシャルネットワークなどでつながっている、あるいはリアルな人間関係でつながっている外の人たちがサポートしていければよいです。そういうことを通じて、社会的認知度が上がって浸透していくんじゃないでしょうか。いや、極端に言うとそれしかないのかなって。役所を変えるために一番簡単なのは市民の意見を変えることですから。若手職員とそれをとりまく動物園ファンが一緒になって世論を引っ張っていくみたいな感じですかね。

本田さんの言葉を受け、川端さんもこう付け加えている。

動物園は定期的に「再整備」を繰り返さなければならない施設だ。その際に、基本計画の策定の前から市民ミーティングを開いて意見を取り入れるケースが増えている。

これがあくまで形式的なものにとどまるか、実効のあるものになるかは、自治体の職員の心づもりだけでなく、地元の市民がどれだけ動物園について現代的な問題意識をもって参加するかと言うこともかかわっている。(中略)つまり、本書を手にとるような、意欲ある動物園職員や、動物園に関心のある市民が、一緒に育たなければならないということだ。

これは、これから動物園で働きたいと考える若い人たち、そして、何より動物園をとりまく私たちを勇気付けてくれる言葉ではないだろうか。直接、動物に関わるわけではなくても、動物と動物園のためにできることが、私たちにもきっとあるのだと思わせてくれる。

本書の「キモ」はここにある。

「動物園にできること」を考え続けている本田さんの思いを通じて、読者は「じゃあ、私たちにできることはなんだろう?」と考えられるようになる。本書は、まさしく「門口」となるべく書かれたものなのだと思う。

「私たちにできること」を見つけるためのヒントは、本書の中にあふれている。私がそうであったように、読めばきっと、たくさんの発見があるはずだ。

動物園が好きな人、何かできることがないかと考えている人に、ぜひオススメしたい1冊である。

 

動物園から未来を変える―ニューヨーク・ブロンクス動物園の展示デザイン

動物園から未来を変える―ニューヨーク・ブロンクス動物園の展示デザイン

 

 

動物園・水族館のYouTubeチャンネル

インターネット回線の高速化、撮影機材の進歩によって、動画配信のハードルはどんどん低くなっています。それに伴い、動物園や水族館でも、動物たちの様子を動画配信する施設が増えてきました。配信される動画の中にはバックヤードの様子を映したものや就寝中の動物の姿を捉えたものなど、実際に施設に出かけても見ることのできないようなものもあり、楽しませてくれます。

そこでここでは、日本動物園水族館協会加盟施設を中心に、YouTubeに開設されている動物園・水族館の公式チャンネルをまとめていきたいと思います。なお、明らかに「ウェブサイトに埋め込むための動画置き場」となっているものは除外しておりますのでご了承ください。

動物園編

旭山動物園

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おびひろ動物園

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釧路市動物園

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八木山動物園

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那須どうぶつ王国

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埼玉県こども動物自然公園

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東武動物公園

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智光山公園こども動物園

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東京ズーネット

東京動物園協会による上野動物園多摩動物公園葛西臨海水族園井の頭自然文化園のチャンネルです。

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金沢動物園

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よこはま動物園ズーラシア

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野毛山動物園

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茶臼山動物園

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富士サファリパーク

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伊豆シャボテン公園

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日本平動物園

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豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)

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東山動植物園

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日本モンキーセンター

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アドベンチャーワールド

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みさき公園

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天王寺動物園

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神戸どうぶつ王国

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姫路セントラルパーク

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淡路ファームパーク イングランドの丘

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福山市立動物園

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周南市徳山動物園

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秋吉台自然動物公園サファリランド

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ときわ動物園

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とべ動物園

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到津の森公園

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海の中道海浜公園

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九十九島動植物園 森きらら

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大牟田市動物園

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長崎バイオパーク

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アフリカンサファリ

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沖縄こどもの国

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水族館編

浅虫水族館

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仙台うみの杜水族館

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アクアマリンいなわしろカワセミ水族館

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鴨川シーワールド

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しながわ水族館

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マクセルアクアパーク品川

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サンシャイン水族館

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すみだ水族館

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横浜・八景島シーパラダイス

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新江ノ島水族館

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魚津水族館

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下田海中水族館

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南知多ビーチランド

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名古屋港水族館

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琵琶湖博物館

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京都水族館

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大阪・海遊館

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鳥羽水族館

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伊勢シーパラダイス

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ニフレル

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 城崎マリンワールド

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宮島水族館

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マリンワールド海の中道

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大分マリーンパレス水族館うみたまご

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長崎ペンギン水族館

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海洋博公園・沖縄美ら海水族館

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ペンギンを見たいときは(首都圏版)

日本は、ペンギン飼育大国です。日本の動物園・水族館で飼育されているペンギンは、総種数も総数も世界有数。種類を問わないのであれば、たいていの動物園・水族館でペンギンを見ることができます。

とはいえ、飼育されている種類や展示方法は施設によってさまざまで、どの施設でも同じような「ペンギン体験」ができるわけではありません。せっかく出かけたのにお目当のペンギンがいなかったら寂しいですし、同じ種類のペンギンでも、どうせならより楽しい展示で見たいですよね。そこでここでは、完全に主観ではありますが、ペンギンの種類ごとにおすすめの施設を紹介したいと思います。「あまり遠くの施設を紹介されても行けないし」という声もあるかもしれませんので地域限定、今回は、私の在住している首都圏の施設(もっと正直にいうと、私の住んでいる千葉県からアクセスしやすい施設)を紹介していきます。

フンボルトペンギン

世界でもっともたくさん飼育されているペンギンで、さらにその4分の1ほどが日本にいます。とくに動物園で「ペンギンが見られる」という場合、ほとんどがこの種類。日本の気候が適していて、繁殖抑制をしなければいけないほどよく殖えています。ペンギン飼育大国日本を象徴するペンギンと言ってもよいでしょう。その分、施設ごとの展示の工夫を楽しみやすいと言えるかもしれません。

私がオススメするのは、次の2つの施設です。

葛西臨海水族園

東京都江戸川区京葉線沿い、葛西臨海公園内にある都立水族館です。フンボルトペンギンの飼育数が日本一で、飼育場の面積も日本一。いわゆる戸籍の管理もしている、フンボルトペンギンの総本山と言えます。

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日本一の規模を誇る展示場

ここで注目なのは、給餌の時間に発生する「ペンギントルネード」。水中に投げ込まれた餌を追いかけて、たくさんのペンギンたちがぐるぐると竜巻のように渦を巻いて泳ぎ回る様子は圧巻です。「海を飛ぶ」鳥であるペンギンの、水中での力強さを実感することができるでしょう。

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埼玉県こども動物自然公園

埼玉県東松山市東武東上線高坂駅からバスで少しの場所にある県立動物園です。ここには、市民 ZOOネットワーク主催の「エンリッチメント大賞」を受賞したフンボルトペンギンの飼育展示施設「ペンギンヒルズ」があります。

ペンギンヒルズは、フンボルトペンギンの生息地のひとつである南米チリのチロエ島の景観を再現した施設です。フンボルトペンギンの生息地のほとんどは、岩石の上にグアノの堆積した赤茶けた砂漠のような場所ですが、このチロエ島は例外的に緑豊かで、「緑のペンギン島」とよばれています。ペンギンヒルズはその環境を本物の植栽によって再現しました。ここでは、野原や林の中をまるで自然の中にいるように伸び伸びと歩き回るペンギンたちの姿を見ることができます。しかも、ここでは施設の中に、来園者が入ることができるのです。ペンギンに触ったり、追いかけたりすることは禁じられていますが、ペンギンが自分の足元をよちよち歩いていくという、なかなか得難い体験をすることができます。

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ペンギンヒルズでは緑豊かな環境の中で暮らすペンギンを見ることができる。

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まるで野生のペンギンに出会ったよう。

ケープペンギン 

ケープペンギンは、フンボルトペンギンと同様に日本の気候が適したペンギンで、そのためフンボルトペンギンについでよくみられます。フンボルトペンギンとよく似た姿をしていますが、頭の模様などがちょっと違いますね。

私がオススメするのは次の施設です。

サンシャイン水族館

これは言わずもがなかもしれません。池袋のサンシャインシティ60にあるサンシャイン水族館には、まるで摩天楼の間をペンギンが飛んでいるかのような光景を見ることのできる「天空のペンギン」水槽があります。ここで宙を舞っているのがケープペンギンです。

晴天の日の美しさもさることながら、「ペンギンは海を飛んでいる」という(ペンギン好きが口を揃える)表現をこれほど実感できる施設はなかなかないのではないか、と思います。

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「天空のペンギン」ではビル群の間をペンギンが飛んでいるよう。

マゼランペンギン

マゼランペンギンも、フンボルトペンギン、ケープペンギンと同じグループの種類で、日本で飼育しやすい部類に入りますが、飼育数はフンボルト、ケープに比べると少なめです。胸のラインが2本入ることから、ほかのペンギンと区別ができますね。

私のおすすめは次の施設です。

すみだ水族館

東京都墨田区東京スカイツリーに併設された水族館です。屋内展示場としては国内最大級の施設を持ち、たくさんのマゼランペンギンを飼育しています。

2階分吹き抜けの空間に、ペンギン展示をぐるっと回るようにスロープが設けられ、さまざまな角度からペンギンを観察することができます。いちばん下まで降りると、水中を泳ぐペンギンの姿を観察することが可能です。水槽部分はほぼすべてアクリルガラスで作られていること、展示は中央の陸地の周りを水場が取り囲む形になっていて、その周りを観覧通路が取り囲む形になっていることから、水中にいるペンギンを観察できる面が群を抜いて広く、泳ぐ姿、水面を漂う姿(お腹)をゆったりと観ることができます。ペンギン水槽まわりにベンチが多数設置されており、飲み物や軽食を販売するスタンドもあるため、くつろぎながらペンギンを観察することが可能です。

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水中のペンギンをゆったり観察することができる。

オウサマペンギン

コウテイペンギンについで2番目に大きなペンギンで、よくコウテイペンギンに間違えられます。世界で初めて動物園で飼育されたペンギンだそうで、現在、日本でも比較的多くの個体が飼育されています。

私のおすすめは次の2施設です。

葛西臨海水族園

フンボルトペンギンでも紹介した葛西臨海水族園ではオウサマペンギンも飼育しています。フンボルトペンギンと違って暑さに弱いため、展示施設に出てくるのは秋から冬にかけてのみなのですが(夏の間は非公開の冷房室で飼育されています)、その間は屋外展示となるため、ガラス越しでなく、じかにペンギンを観察することが可能です。1年中ガラス張りの冷房室の中で飼育している施設も多いため、直接観察できるというのは大きな利点です。

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冬の間は屋外でオウサマペンギンを観察できる。

鴨川シーワールド

千葉県鴨川市、JR安房鴨川駅からバスで少しのところにある水族館です。現在、国内で唯一シャチのショーを行っています。(シャチを飼育するもうひとつの施設である名古屋港水族館にいる個体はトレーニング中で、現在ショーは行っていません)。ここでは、八景島シーパラダイスの20羽越えには劣りますが比較的大きな群れでオウサマペンギンを飼育しており、繁殖もみられます。前記の葛西臨海水族園と異なりガラス越しの冷房室での展示となりますが、親を追い越すほど巨大に育つオウサマペンギンの雛がみられる可能性が、首都圏ではいちばん高い施設かもしれません。

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オウサマペンギンの子育てに比較的遭遇しやすい。

ミナミイワトビペンギン

一般的にイワトビペンギンとして飼育されているのがこの種類です。頭に冠羽のあるマカロニペンギンの仲間では、この種ともうひとつのイワトビペンギンキタイワトビペンギン)のみ、国内の水族館でコンスタントな繁殖が認められます(もう1種のマカロニペンギンは繁殖がうまくいっておらず、それ以外の種は飼育されていません)。テレビCMに登場したこともあり、知名度の高いペンギンのひとつですね。

私のおすすめは次の施設です。

葛西臨海水族園

またしても葛西臨海水族園ですみません。でも、関東でミナミイワトビペンギンが20羽以上の群れでみられる施設はここだけなのです。また、オウサマペンギンと同じように夏の間は非公開の冷房室で飼育しているためか、繁殖成績も良好です。大阪の海遊館と協力して人工授精の研究などにも取り組んでおり、やはりミナミイワトビといえばここ、と言わざるを得ません。

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ミナミイワトビペンギンを群れで観察できる施設は関東では貴重である。

キタイワトビペンギン

もうひとつのイワトビペンギンです。飼育している施設はミナミイワトビペンギンに比べて少なく、近くに飼育している施設がある人はちょっとラッキーかもしれません。ミナミイワトビペンギンに比べて長く存在感のある冠羽が特徴です。

私のおすすめは次の施設です。

油壺マリンパーク

神奈川県三浦市京急久里浜線三崎口駅からバスでしばらくのところにある水族館です。イワトビペンギンの戸籍の管理も行なっているここには、日本でもっともたくさんのキタイワトビペンギンが飼育されており、いち早く累代繁殖(飼育下で生まれ育った個体がさらに繁殖すること)にも成功しています。展示場は小さめですが、40羽以上のキタイワトビペンギンの群れは壮観です。

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日本でもっともたくさんのキタイワトビペンギンが飼育されている。

アデリーペンギン

ペンギン、と聞いて多くの人が真っ先に思い浮かべるイメージが、このアデリーペンギンではないかと思います。JRのICカードSuicaのペンギンのモデルにもなっていますね。活発で好奇心旺盛で喧嘩っ早い性格であることから、結果としてもっとも多くの笑いをとっているペンギンなのではないかと疑っています(完全に主観)。ペンギンの代表格ですが、南極という特殊な環境に住んでいるため、国内での飼育は少なめで、首都圏では次の施設でしか見ることができません。

八景島シーパラダイス・アクアミュージアム

神奈川県横浜市横浜シーサイドライン八景島駅すぐにある水族館です。八景島では5羽が飼育されていて、給餌の際などにコミカルな姿を見ることができます。

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イメージの割に珍しいアデリーペンギン

ジェンツーペンギン

アデリーペンギンに近縁の亜南極に生息するペンギンですが、日本では、フンボルトペンギンの仲間についでよくみられるペンギンかもしれません。戸籍を管理している名古屋港水族館ではコンスタントに繁殖がみられ、海外へ旅立つ個体もいるほどです。そのため、首都圏でも比較的多くの施設で飼育されています。

私のおすすめは次の施設です。

八景島シーパラダイス・アクアミュージアム

アデリーペンギンと同様、八景島です。ジェンツーペンギンの飼育されている施設としては水槽が広いところがポイントで、ペンギンでもっとも泳ぐのが速いといわれているジェンツーペンギンがビュンビュン泳ぐところを、しっかり見ることができるのですよね。給餌の時間など、その疾走感を堪能するには、首都圏ではここがいいのかな、と感じています。

 

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 コガタペンギン

ペンギンのなかでもっとも小さい種類で、全長30cmほどにしかなりません。よく見るフンボルトペンギンの半分ほどなので、「ペンギンの赤ちゃん?」などと勘違いされてしまうこともありますね。小さくて一見可愛らしいですが、実は性格は攻撃的で、目つきもいささか剣呑なペンギンです。

私のおすすめは次の施設です。

葛西臨海水族園

またしても葛西臨海水族園。すみません。でも、コガタペンギンをみられる施設は珍しく、首都圏ではここだけなのです。また、比較的大きな群れで飼育されており、繁殖もみられます。警戒心が強いので、広い展示の奥の方や巣穴の中に隠れてしまってあんまり見えないことも多いですが、集団で水面にプカプカ浮かんでいる様子などはとても愛らしいですね。

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水面で休むコガタペンギン。

マカロニペンギン

イワトビペンギンのところで触れた、冠羽を持つペンギンです。野生個体数がもっとも多いペンギンですが、日本での飼育個体は少なく、繁殖を軌道に乗せるために多くの個体が長崎ペンギン水族館と下関水族館海響館に集められたため、これらを含む限られた施設でしか見ることができません。首都圏では、次の施設でみることができます。

箱根園水族館

箱根、芦ノ湖の辺りにある箱根園内の水族館です。オウサマペンギン、ジェンツーペンギン、イワトビペンギンに加え、マカロニペンギンを飼育しています。

そのほかのペンギン

今回取り上げた種以外に、日本国内ではコウテイペンギン、ヒゲペンギンが飼育されています。しかし、これらのペンギンは首都圏では見ることができません。コウテイペンギン和歌山県アドベンチャーワールドか愛知県の名古屋港水族館、ヒゲペンギンはこれら2つの施設に加えて長崎ペンギン水族館まで足を伸ばす必要があります。アドベンチャーワールド名古屋港水族館は、飛行機、新幹線を使えば首都圏からもアクセスしやすいので、これらのペンギンが見たい場合は、出かけてみるとよいでしょう。

以上、完全に私の主観ではありますが、首都圏でおすすめのペンギン施設をまとめてみました。

休日のお出かけの、参考になれば幸いです。

本物を見ることの強み。

 

先日、水族館に行った時のこと。

瞬膜が出て半目になったペンギンの写真を撮りたくて(自分でもちょっと何言ってるのかわからない)水槽の前でシャッターを切り続けていた私(結局失敗した)の近くに、50代くらいの女性2人組がやってきた。

「あれがイワトビペンギン? 可愛いわねぇ」などとひとしきり話した後で、片方の女性が、「ねぇ、ペンギンの体って、あれ羽なの?鱗なの?」という疑問を口にした。

近くにいるほかの来園者の会話につい聞き耳を立ててしまうのが私の気持ち悪い習性なのだが、この時もその習性を発揮していた私は、その疑問を聞いて、思わずニヤリ、としてしまった(本当に気持ち悪い)。

というのは、女性が疑問に思ったように、ペンギンの羽毛は、鱗のようにも見えるからだ。

ペンギンの羽毛は、冷気や水を遮断するために特殊な構造をしている。一般的な鳥類の羽毛に、比べて硬く短く、生え方も密だ。ペンギンを扱うガイドツアーのある水族館や動物園ならば、たいていガイドさんがペンギンの体を逆撫でして見せてくれると思うのだけれど、セキセイインコやジュウシマツと比べるとかなり緻密である。さらに、羽毛にはフックのような構造がついていて、隣同士の羽毛が引っかかりあい、タイルのようにピチッとくっついた状態になる。これによって、水や冷気が直接皮膚に触れるのを妨げている(毛づくろいによって水を弾くための皮脂を塗りつけているのはもちろんである)。

そのような羽毛は、とくに水に入ったとき、まるである種のヘビやトカゲの鱗のような見た目になるのだ。

 

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ペンギンの体。羽毛が蛇の鱗のようにも見える。

逆にいえば、「鱗のような羽毛」は海を飛ぶペンギンの特殊性の具体的な表れであるわけで、知っている身としては、「よくぞそこに注目してくれました」と嬉しい気持ちになったのである。私自身、同じように「鱗みたい」と思ったことが、ペンギンの羽毛について調べようと思うきっかけになったので、なんだか同志を見つけたような嬉しさもあった。なんなら手を握りたいくらいのものであった。

とまあ、気持ち悪い興奮はさておき、動物園や水族館のいいところは、「こういうところ」にあるのだろうと私は考えている。

2人の女性は、それからああだこうだと議論した後、「ペンギンは鳥だからあれは羽」という結論に落着していた。自分たち自身で考えた分、少なくとも「ペンギンの羽毛はちょっと変わってる」ということは、深く印象付けられたのではないかと思う。

予備知識のないまままず「実物」が現れて、いろんな「変」が目に入る。変だから調べるし、考える。そうして得られた知識は、ただ「解説」として教えらえた知識よりも強固に定着することが多い。HTMLタグなんてそれだけ見せられても暗記は不可能だが、自分でウェブサイトを作りながら参照していると自然と頭に入っている。それと同じようなものだ。

動物園や水族館は、教科書的な解説とは切り離して動物自体を見せることができるから、このような体験を提供しやすい。それは、学習施設としてのひとつの強みであるだろう。

動物についての知識を提供する、というだけであれば、動物園や水族館がなくても多分大丈夫なのだと思う。というか、図鑑や動画の方が効率はいいかもしれない。けれど、その「強度」まで考慮すれば、「本物を見せる」ことの必然性はあるのではないかな、と思うのである。

 

 

 

かばんさんのこと。

けものフレンズ2」の第5話から第6話にかけて、前作で主人公を務めたかばんが登場しました。

たつき監督のプロジェクトからの離脱以降、彼の手によって生み出されたかばんがどのように扱われるのか、今後の作品に登場するのかどうかがファンの大きな関心ごとになっていましたが、今回の登場によって、けものフレンズプロジェクトにおけるかばんの立ち位置には一応の決着がつけられたことになります。

今日は、かばんの登場についての私の感想を書きます。

かばんの登場に対する反応は、人によって様々です。登場すること自体が受け入れがたいという人も、描かれ方に納得がいかないという人もいます。逆に、登場を嬉しく思う人もいます。経緯が経緯だけに反応が分かれてしまうのは自然なことでしょうし、どちらかが正しい、ということもないでしょう。私はかばんの登場を素直に嬉しく思っていますし、時を経て成長し、変化したかばんを好もしく感じてもいますが、それは人に押し付けられるものではありません。だから、これから書くのは独り言のようなものです。そのつもりで、時間と心の余裕のある人だけ、読んでいただければ幸いです。

私がかばんの登場を嬉しく思うのは、第一に、「けものフレンズ」の作品世界において、彼女が極めて重要な存在であると考えているからです。なにしろ彼女は、ミライという主要人物の髪の毛から生まれた「ヒトのフレンズ」という、現時点で類を見ない生い立ちを持っている。今の彼女がフレンズ化の解けたヒトなのか、ヒトのフレンズのままなのかは判然としない部分がありますが、それでも、サンドスターによって生まれた「ヒト」という特異な存在であることに変わりはありません。サンドスターによって動物が「ヒト化」する現象が根幹にある作品世界において、それをもう一捻りした「ヒトのフレンズ」は間違いなく、存在自体が重要なはずです。その誕生をなかったことにして、彼女の存在しない世界線でだけ物語を進めることは、作品世界の大きな後退につながりかねません。

第二に、というか実際にはこちらの方が大きいのですが、単純に私が、「臆病だけど優しくて、困ってる子のためにいつもいろんなこと考えて、頑張り屋」な彼女のことを気に入っているからです。「かばんちゃんのいないけものフレンズなんて寂しすぎる」と思っていたし、彼女をのけものにして欲しくない、と思っていました。

かばんの存在をいわば聖域として触れずに扱っても、1クールのアニメとしては完結させることができたでしょう。そのほうが炎上の規模も小さくすんだのではないかと思います。傷つく人も少なくてすんだ。でも、みんながそれにならって「かばんちゃんはたつき監督のものだから」と扱うことを避けていたら、彼女はあんな小さな船で海に放り出されたまま、どこにも行けなくなってしまいます。それだけでなく、「このまま進むとかばんちゃんを扱わざるをえなくなってしまうから方向を転換しよう」「かばんちゃんに触れない形で作品を作ろう」という判断が一般化してしまったら、かばんのいる場所は常に遠回りして通らなければならない、ということになってしまったら、彼女はむしろ、作品の発展を妨げる地縛霊みたいなものになってしまいかねません。大好きなかばんちゃんがそのような存在になってしまうことを、私は何より恐れていました。

だから、どんな形であれ、まずは彼女が作品世界の中にきちんと存在し続けていると示されたこと、制作陣の方々が、タブーになってしまいそうな空気に抗ってくれたことが、私は嬉しかったのです。今後作品に登場しなくなったとしても、彼女はパークのどこかで自分の生をまっとうしているし、必要であれば、あのサーバルがかばんに会いに行くこともできる。今回の登場によって、そのことは確かに保証されました。もう私たちは、「かばんちゃんは元気にしているのだろうか」と思い悩む必要はありません。サーバルとの別れは辛いけれど、かばんが永遠に宙ぶらりんにされてしまうよりは100倍良かったと、私は受けて止めています。

幸いにして、現在の制作陣が描いてくれた成長したかばん(かばんさん、と呼んでいますが)の姿は、私にとっては自然に感じられました。「けものフレンズ」は優しい世界と評されますが、優しいのはサーバルを筆頭にしたフレンズたちであって、世界そのものはそれほど優しくはありません(むしろ厳しい?)。そのなかで、「ヒトのフレンズ」という微妙な存在のかばんがいろいろなことを経験していったら、あんな感じになるんじゃないかな、と私は思います。だから私にとっては、受け入れがたいものではありませんでした。むしろ、今の制作陣の方々が真摯に取り組んでくれたのだと感じることができました。

それでも、自分たちが見たかったのは「たつき監督の描くかばんちゃんなのだ」と考える方の気持ちももっともだと思います。たつき監督の描くかばんの後日譚を見てみたかったという気持ちは私にもあります。けれど、冷静に考えれば、その実現に期待をかけられるような状況ではない。そのなかで、「現状では、自分たちがやるしかない」と炎上覚悟で決断し、取り組んでくれた現制作陣の方々に、私は素直に感謝しています。

第6話で「けものフレンズ2」は、プロジェクトが抱えた宿題に解答を出すという大きな仕事を果たしてくれました。ここから先は、広がりつつある新しい世界の、その先を楽しみに観ていきたいと思っています。

動物の言葉を知ろう。ジャニン・M・ベニュス『動物言語の秘密』

たとえば猫というのは人間には理解しがたい行動をしばしばとる生き物ですけれど、その行動の多くには、きちんと意味があります。

猫が私の手にコツンと頭突きをしてきたら、それは親しい仲間への猫流の挨拶。撫でてやるとゴロゴロ言いながら前足をぐーぱーするのは、子猫のころ、母乳の分泌を促すために母猫の乳腺を前足で揉んでいた名残で甘えているしるし。見たくもない黒い昆虫をくわえて持ってくるのは、子猫に餌を運ぶ行動の変形。耳を伏せていれば怯えているしるし、耳を立てたまま後ろに向けていれば怒っているしるし。このような意味を知ることで、私たちは、より深く猫を理解することができるようになります。

もちろんそれは、猫以外の動物たちにもあてはまります。コーラント・ローレンツ以来、人間はさまざまな動物たちのさまざまな行動について、その意味を解き明かすべく観察と研究を続けてきました。

その研究の成果をダイジェストでまとめたのが、ジャニン・M・ベニュス著『動物言語の秘密』(西村書店)です。この本では、ジャイアントパンダバンドウイルカ、キリン、ゴリラ、ゾウ、オオカミ、ホッキョクグマアデリーペンギンなど20種類の動物について、動物たちがとる基本的な行動パターン(移動、採食、飲水と行った基本的な行動から、挨拶、威嚇など社会的な行動まで)とその意味を、精緻なイラストとともに解説しています。

アデリーペンギンの嘴を脇の下に入れる行動は軽度の威嚇で、威嚇の程度が強くなるにしたがって横目で睨む、左右交互に横目で睨む、嘴を相手に向ける、嘴を開く、というように行動が変化することや、ライオンも猫と同じように、頭を相手の体にこすりつけたりお尻の匂いを嗅いだりして挨拶することなど、興味深い情報が盛りだくさん。各章末にはその章で取り上げた動物の行動を評価するためのフローチャートがついていて、それにしたがって動物の状態を確認していくことで、その動物が今なにをしているのか、どんな気持ちなのかを手早く判断することも可能です。冒頭の総論には「行動」の定義や動物の行動に影響を及ぼす因子など、動物の行動について考えるうえで必要となる一般的な情報もまとめられています。

動物園で集団飼育されている動物の場合、しばしば飼育員さんから、「この子とこの子は仲がいいけれどこっちの子とは仲が悪い」など、個体同士の関係性について話を聞くことがあります。この本を読めば、そのような関係性や、目の前の個体がどんな気分でいるのかを、自分の力で見抜くことができるようになるかもしれません。そうなれば、動物園で動物を見ることがきっとずっと楽しくなることでしょう。

ただ姿を眺めるだけでなく、より深くその動物、その個体について知りたいとき、この本は大きな足がかりになってくれると思います。動物園探訪のお供にオススメしたい1冊です。

 

動物言語の秘密 暮らしと行動がわかる

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